12議会報告 「コロナ禍だからこそ豊かな財政をくらしに生かせ」 日本共産党戸田市議団 市民要求実現へ一般質問おこなう
12月2・3・4・7日の日程で行われた12月議会の一般質問。
日本共産党戸田市議団は、新型コロナウイルスの感染が全国的に急速な広がりをみせる中、「戸田市の県下1豊かな財政力を今こそ生かし、市民要求の実現を」と新型コロナウイルス感染症対策、トコバス運行の充実、保育所の副食費の無償化、戸田市保養所「白田の湯」の存続を求め、市議団4人全員が一般質問を行いました。
質問の大要は以下の通りです(戸田市議会HPで、質問の全容がご覧いただけます)。
花井伸子市議
コロナ第3波から命・くらし・仕事を守れ
【花井】新型コロナウイルスの感染者が急増し、医療崩壊とともに倒産・廃業・失業など危機を防ぐさらなる問策として①クラスター発生が心配される施設でのPCR検査拡充、検査費用の市独自助成を。②小規模事業者・個人事業主等への第2次支援を。③商店街街路灯の電気料100%助成を。④テイクアウト半額食事券の配布を。
【答弁】①感染状況や緊急性、優先すべき行政検査への影響を見極め慎重に判断する。②商工会や金融機関と連携を図り、市内事業者の現状把握をし、適切な支援に繋がるよう努める。③今後の各商店街からの聞き取りを継続し調査研究する。④国や県の動向、市内の感染状況や事業者の現状等を総合的に勘案して判断する。
【花井】市や議会は、来年度の市税収入ばかり気にしているが、気にしなくてはいけないのは、市民の『ふところ』。戸田市は、県下1の財政力があり、160億円もの基金を蓄えている。市民の命と生業を守るために、市長は早急に決断すべき。
3駅の喫煙スペースを閉鎖型に
【花井】望まない人が受動喫煙しないよう閉鎖型喫煙ブースに改善を。
【答弁】設置場所や費用、維持費などの課題が多く、今後も開放型の設置を考えている。
本田哲市議
トコバス運行の充実を
【本田】75歳以上の高齢者と障がい者のトコバス運賃を無料に。
【答弁】トコバスは、1回100円という低廉(ていれん)な料金体系だが、高齢者や障がい者の負担軽減も重要な視点と感じている。
【本田】高齢者と障がい者の運賃に対し、負担軽減の必要性を議会で名言したのは初めてである。早期の無料化実施を強く求める。
【本田】市が実施したトコバス利用者アンケートの市民ニーズでは、「逆廻り運行」を望む声が51.3%あった。「逆廻り運行」を検証すべき。
【答弁】市民ニーズ調査で出された意見を参考に検証する。
こども医療費制度の充実を
【本田】埼玉県内の23自治体が、高校卒業まで入通院とも無料で窓口払いもない。戸田市でも、お金の有無を心配せず直ぐに病院に連れて行けるよう①通院費の無料化実施を②入院費の窓口払いの廃止を。
【答弁】①コロナ感染症拡大もあり、一定程度の期間を経て判断したい②窓口払いを廃止した場合の影響を検討する必要があると考えている。
「少年自然の家」廃止後の保護者負担への検討状況は
【本田】少年自然の家廃止後の、林間学校やスキー教室への保護者負担についての検討状況は。
【答弁】林間学校やスキー教室の宿泊費については、保護者の新たな負担とならよう、補助する方向で検討している。
むとう葉子市議
保育士の処遇改善と新型コロナウイルス感染対策における業務負担の軽減を
【むとう】①戸田市待機児童緊急対策アクションプラン(保育受け入れ枠の緊急拡大・保育人材の緊急確保)の検証と支援事業に対する継続の考えは。②新型コロナ感染対策における業務負担を解消するため、補助職員の増員を検討しては。
【答弁】①保育士の確保や継続して勤務する保育士が着実に増加しており、効果があったと考えている。継続は、効果的な方策を考える。②国の補助事業を活用し、支援していく。
【むとう】①宿舎借上支援事業の継続を。②戸田市独自の危険手当実施を。
幼児教育・保育における副食費の無償化を
【むとう】幼児教育・保育の無償化となったが、副食費が別途負担となっている。給食やおやつは、保育の一環であることから無償とするべき。
【答弁】国の「在宅で子育てする際にも生じる費用である」という考え方と同様に、保護者負担となっている。
水害対策の強化を
【むとう】台風19号では、菖蒲川やボートコースの溢水(いっすい)で浸水被害が出た地域から多くの要望があった。課題解決の一つは、三領排水機場・笹目川排水機場の排水能力の増強である。ポンプアップの増強を求める署名を提出したが、市の考えは。
【答弁】排水能力の増強は、治水安全上有効であり、埼玉県に対して要望してきた。引き続き早急に対策を講じるよう強く要望していく。
通学路の安全対策を
【むとう】突然のコンビニエンスストア開設に伴う通学路への交通指導員配置を。
【答弁】限られた予算内での配置となり、他の小学校からの要望もあり、それを含め、優先順位を付けて判断をする。
【むとう】交通指導員の増員を求める。
つちやえみこ市議
戸田市保養所「白田の湯」の存続を
【つちや】戸田市保養所「白田の湯」の再編検討委員会が設置され、2回の検討委員会が開かれた。検討状況と今後の方向性は。
【答弁】現状、運営や事業の必要性など検討している。意見を踏まえ方針を決定する。
【つちや】市民の代表は3名である。意見など気軽にだされて話し合いは進んでいるのか。
【答弁】1回目、2回目の検討委員会とも多くのご意見をいただいている。
【つちや】検討委員会の回数を増やしてでも十分な検討をしていただきたい。
加齢性難聴者の補聴器購入助成制度の創設を
【つちや】補聴器の使用により、認知症の予防、健康寿命の延伸、医療費の抑制になるが、補聴器は高価であり、高齢者にとっては購入が困難である。補聴器購入助成制度の創設を。
【答弁】加齢性難聴は誰にでも起こりうるが、症状も様々で、助成制度の基準など難しい。地域包括支援センターへの相談件数が少数であり、制度の導入には至らない。
【つちや】高齢難聴者に「聞こえの相談窓口」を設置し、気軽に相談できる場所をつくること、難聴者早期発見のため、聴力検査を特定健康診査に付け加えることを要望する。
上下水道基本料金の更なる減免を
【つちや】新型コロナウィルス感染対策として行った上下水道基本料金4ヶ月分の減免は、市民に公平にいきわたり、生活の助けとなった。再度の減免を望むが市の考えは。
【答弁】減免可能な総額の範囲で実施した。更なる減免で、上下水道の安定供給、継続的な下水道の維持に必要な老朽管の更新、排水管の耐震化等の事業に影響が生じる為困難。
【つちや】2カ月の減免はできないか。また生活困難な方への「上下水道料金の支払猶予」は引き続き行うべきである。
【答弁】更なる減免の実施は困難であるが「支払い猶予」の相談は引き続き行う。