HOME > 議会報告 > 討論 > 「75歳以上医療費2割化の撤回を求める請願」 日本共産党戸田市議団が採択求めるも他会派の反対で不採択に

「75歳以上医療費2割化の撤回を求める請願」 日本共産党戸田市議団が採択求めるも他会派の反対で不採択に

むとう葉子市議

 今、国会に現役並み所得者に該当しない後期高齢者のうち、単身で年収が200万円、2人世帯で320万円を超える人の窓口負担を1割から2割に引き上げるという法案が提出されています。このことから、全日本年金者組合戸田支部から「75歳以上医療費2割化の撤回を求める意見書を政府に提出してほしい旨の請願」が戸田市議会に提出され審査が行われました。

 日本共産党戸田市議団を代表し、むとう葉子市議は、75歳以上の高齢者は、病気に掛かり易く、慢性疾患や骨折による通院等、治療にも時間が掛かる方が多く、現行の原則1割負担のもとでも、後期高齢者は、平均して年間8万円の窓口負担をしていることを紹介し「2倍化となれば、安心して病院に行けず、通院を減らせば病気が悪化し、ますます医療費がかかり、手遅れになることが危惧される」こと。また、菅首相が「若い世帯の負担上昇を抑える」とあたかも、今回の法改正で若い世帯の負担を減らせるかのように述べている点についても、政府が提案する「2割負担導入」によって軽減される現役労働者の保険料負担額は1人当たり月30円、事業主負担分と合わせても月60円にしかならないことを指摘し、「この負担増が実行されれば、国と地方における公費負担が1010億円も削減される。国の社会保障予算の削減が目的と言わざるを得ない」と指摘しました。続けて、「新型コロナで、今、国民は医療の大切さを痛感し、重篤化しやすい高齢者の命を守ろうと必死の努力を続けている。医療費が2倍化となれば、負担増を苦に通院を控えることにも繋がり、高齢者の命と健康が一層、深刻化することになる。75歳以上の高齢者の命とくらしを守るためにも本請願の採択を」と訴えましたが、日本共産党戸田市議団以外の全会派の議員が採択に反対したため不採択となりました。