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「参加5名の議員に旅費返還を」 市側へ全面敗訴の判決

 

 5月24日11時30分、さいたま地方裁判所において平成26年9月に230名を超える戸田市民が原告となり提訴した「戸田市議会海外派遣旅費等返還」請求訴訟の判決言い渡しがされました。

 裁判長は、「被告(戸田市長・神保国男)は、派遣に参加した議員5名に対して、それぞれ47万8800円(合計額239万4000円)の支払いを請求せよ。訴訟費用は被告の負担とする」とのべ、市側は全面敗訴となりました。

 この裁判は、平成25年の戸田市議会の海外派遣に疑問を持った市民が「市議会の海外派遣をやめさせる会」を結成し、平成26年7月に住民監査請求を行いましたが、同年8月、市の監査委員は「5議員に対するリバプール市への派遣旅費等の不当利得返還については請求に理由はないと判断する」としました。このことから、同年9月26日、同会が、派遣に参加した議員に対して、視察費用相当額を市に返還することを求める住民訴訟を起こしたものです。

 市民が疑問を持った背景は議会の海外派遣事業の必要性、目的の正当性、行き先及び日程等の合理性についてです。そもそもこの派遣の目的は、姉妹都市であるリバプール市との相互理解と友好関係の促進を図ること、原発事故以来中断されていた中学生交流派遣事業の再開などとされています。しかし、全6日間の日程で、リバプール市を訪れたのはわずか1日だけであり、3日間はシドニー市内の著名な観光地を訪問していたこと。また、この間、戸田市の行政サービスは「財源不足」を理由にどんどんと低下し、市民生活はいっそう厳しくなる中で、これ以上無意味な市議の海外派遣事業を続けるのではなく市民の税金を市民の密着した行政サービスに活かしてほしいとの思いがあったものです。 

 判決では、「被告の反論を考慮しても、本件について合理的な必要性があるとはいえない。そうすると、本件決定は、市議会の裁量権を逸脱又は濫用してされたもので違法であり、本件支出も違法というべきである」と結論付けています。

 日本共産党戸田市議団は、長年にわたり議会の海外派遣事業のあり方について疑義を呈し、予算と執行について反対しその見直しを求めてきたところです。しかし、議会の中では共産党以外の会派全ての賛成で進められてきました。司法の場で明らかに「違法」であるとの判決が下された以上、市議会は真摯に受け止め事業を見直し、中止すべきです。また、戸田市長は控訴することなく、判決に基づき、すみやかに参加した5人の市議に対し視察費用の返還を求めるべきと考えます。