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2019年度(令和元年度)12月議会 日本共産党戸田市議団 市民の要求実現に向け一般質問おこなう

 12月2、3、4、5日の4日間で行われた12月議会一般質問。日本共産党戸田市議団は、2020年度予算編成の基本方針と歳入の見通し、アスベスト対策、台風19号被害を受けての災害対策の強化、部活動の大会遠征費の見直し、トコバスの充実などの市民要求実現に向け4人全員が一般質問を行いました。質問順に掲載します。

花井伸子議員の一般質問

質問1.2020年度予算編成の基本方針と歳入の見通しは

【花井】戸田市の財政力は全国優位で、就業人口の増加と安定した固定資産税による市税の増加、地方消費税交付金の大幅増加、幼児教育無償化による税収増等が考えられる。今年10月から実施された消費税増税は来年度市民の暮らしや営業に大きく影響してくる。市民生活の中身に目を向けた市政運営が求められるが。

【答弁】 市税は微増傾向にあるが今後においても大幅な増税は見込めない。将来にわたり活力を維持していくため中長期的な視点で行財政運営を進める。

【花井】受益者負担の見直しを。

【答弁】改訂版受益者負担の見なおし方針に基づき適正負担を設定する。

【花井】団体への減免、高齢者への負担軽減を求める。

質問2. アスベスト対策を

【花井】市立喜沢小学校故教諭の公務災害認定を求める裁判は最高裁の上告不受理となり終結した。1審は「喜沢小学校階段上にアスベストがあった」ことを報道した当時の地域新聞「民主戸田」の存在、当時の学校現場の同僚や教子の証言、元建築課課長による「私が使うように指示した」と言う法廷での証言が決め手となり全面勝利した。2審裁判長はアスベストの存在は推認するとしたものの、石綿労災基準を超える独自の判断基準を持ち出し公務上の災害を退けた。しかし、1審・2審ともに司法の場では「アスベストがあった」ことが推認された。①結果をどう受け止めるか。②当時の同僚や教え子達は「いつ自分も」と心配している。③今後の徹底した対策は。

【答弁】①結果は真摯に受け止める。②現段階で答弁できることはない。③今後とも公共施設解体・改修工事の事前分析調査等、法令に基づき適正に対応する。

質問3.動物愛護政策の充実を

【花井】ノラ猫の不妊・去勢手術補助制度の準備状況は。

【答弁】県の補助金の活用を視野に、一頭あたり5千円、40万円を上限としている。

【花井】県の3年限定の制度では限界がある。①制度の継続性と②譲渡会の公共施設開放ができないか。

【答弁】①制度スタート後の実施状況を見て検討する。②各公共施設の管理者に対して場所の提供について協力を要請する。

 

本田哲議員の一般質問

質問1.市民の命とくらしを守るための災害対策強化を

【本田】日本共産党戸田市議団は、市民のみなさんから様々な要望を頂き、10月23日、菅原市長に「台風19号についての対応と今後の対策についての要望書」を提出し懇談を行った。要望項目は、り災者の生活再建支援に力を尽くすこと。地球温暖化対策を強化すること。三領水門のポンプアップ強化と荒川第二・三調節池の完成を早めるよう県・国に強く申し入れること。防災ラジオの普及強化と購入費補助金の拡大。避難所において、職員の配置体制の見直し、備蓄品の補強。り災後の対応として、床上・床下の消毒体制の強化、高齢者世帯や情報弱者への支援強化。災害見舞金を工場・店舗・事業所等にも拡大すること等である。要望項目をふまえた今後の対応についての考えは。

【答弁】過去にない大規模な災害対応を実施した教訓から、課題や問題点等を踏まえ、各部局、国や県、関係機関と調整を図りながら鋭意取り組んでいく。

【本田】荒川第ニ・三調節池事業は、羽根倉橋から開平橋までの約11kmの河川敷に新たな調節池を整備する計画で、2018年度から2030年度までの13年間の計画となっている。台風19号では、彩湖・道満グリーパークが荒川第一調整池調節池としての役割を大いに発揮した。今後も荒川第二・三調節池の完成目標年度を早めるよう国に強く申し入れることを要望したが、市の対応は。

【答弁】今年7月26日、県南治水促進期成同盟会を代表し、市長自ら国土交通省におもむき早期整備の要望を行なっている。また、今回の台風をうけ埼玉県市長会に対し、国への要望事項として提出した。

【本田】市内河川等の越水・溢水(いっすい)の原因が、菖蒲川は最大234.5ミリの降雨があったこと。ボートコースは笹目川からの流水が原因であったこと。今後の対策として、河川の改修、浚渫、排水ポンプの増強や、排水能力のアップなどを県に要望していること。また、三領排水機場、笹目川排水機場の排水能力アップも要望しているとのことだったが、今後も、県や国と連携しながら、さらなる水害対策を講じるよう要望する。

質問2.本村橋南側に歩道橋の設置を

【本田】歩行者の安全確保の観点からも本村橋南側に歩道橋の設置は必要と考える。市の見解は。

【答弁】本村橋南側に歩道橋を設置する場合、現在の道路より1メートル程度高さを上げる必要があり、技術上困難であることから、先行して設置することは出来ないと考える。多くの課題もあるが、地元の方々の協力を頂きながら、架け替えの際に検討する。

◆その他の質問として、自転車駐車場使用料の算出根拠としている、「受益者負担の見直しの方針」が適正であるかを問い、使用料引き下げを求めました。

 

むとう葉子議員の一般質問

質問1.部活動の大会遠征費用の基準見直しを

【むとう】市内中学校の部活動における関東大会以上の遠征費用の補助金は、上限10万円である。基準の見直しと一人当たりの視点で補助をしてはどうか。

【答弁】大会遠征費用への補助の在り方は、交通費、大会参加費、宿泊費、競技用具運搬費を補助対象としている。関東大会や全国大会へ出場する機会も増えている。財政当局とも協議の上、一人当たりの補助額の視点についても検討する。

質問2.高齢者施設における虐待行為の確認を

【むとう】①高齢者施設における虐待の通報を受けた際、施設を訪問し事実確認をしているか。②県に報告し、人員基準と設備基準を満たしているかの確認は。

【答弁】①高齢者虐待防止法に基づき確認している。②必ず県に報告し、案件によっては県と市の両者で施設訪問する。

【むとう】基準は満たしていても、要介護度に応じた職員の配置がなされておらず、それが職員の疲弊を生み虐待の要因に繋がる場合がある為、市独自のチェックリストを作っては。

【答弁】介護職員に寄り添う姿勢は大切だと認識している。提案の考え方についても共通認識が持てるよう工夫する。

質問3.生活保護受給者の自立支援の強化を

【むとう】生活保護受給者とケースワーカーとの関わり方は重要である。①訪問回数はどのように設定しているか。②ケースワーカーの研修は定期的に行っているか。③決定通知書を見やすくできないか。

【答弁】①65歳以下で就労指導が必要な方は、2ケ月に1回、高齢者など就労困難な方は6ケ月に1回、母子世帯は就労していることが多いため3~4ケ月で1回の訪問。課題があればその都度訪問し、適切に対応している。②資質向上のため県の研修会に派遣している。また定期的に課内会議を行っている。③わかり易い決定通知書の作成に心がけているが、システム改修の際、様式を見直す。

【むとう】①就労支援に偏っているのでは。高齢者の健康状態は不安定であり、社会生活における自立支援も重要なので、訪問回数を増やしてほしい。②困難事例やリスクマネジメント等の研修を共有し、ケースワーカーが1人で悩まないようにする工夫を。③受給者の意見を取り入れるよう要望する。

 

つちやえみこ議員の一般質問

質問1.台風19号によるさくら川の越水・溢水の原因と対策は

【つちや】さくら川の被害状況と、越水・溢水(いっすい)の原因は。

【答弁】南根木の橋周辺、野竹橋から早瀬橋まで、堀之内橋から八幡橋までの3ヶ所で水が溢れ道路冠水及び床上床下浸水が発生した。記録的な豪雨により、河川の水位が上昇したことが原因と思われる。

【つちや】水が溢れた3ヶ所は工事がまだ未整備の区間であったのか。

【答弁】いずれも未整備の区間である。

【つちや】工事が完成していたら越水、溢水は防ぐことができたとのか。

【答弁】工事が完成すれば、大きな効果があると考える。

【つちや】笹目南町の南根木の橋周辺は護岸工事を行っている真っ最中であり、さくら川横のマンションや周辺は床上床下浸水など、甚大な被害を受けた。さくら川の工事の進捗状況と今後の対策は。

【答弁】戸田市内の延長3400mのうち1484mが整備済みで整備率は42.6%であるが、順調に進捗している。今後の対策は工事箇所を2ヶ所から3ヶ所に増やし、それに伴い予算も1億2000万円増やしてスピードアップを図る。

質問2.トコバスの充実を

【つちや】①両周り運行の実施を。②高齢者・障がい者のトコバス料金を無料にするとともに、小学生を半額に。

【答弁】①新規車両の購入費、維持費、乗務員の人件費など財政負担が大きい。現在も一方通行やすれ違いが難しい箇所を走行している事から困難である。②未就学児以外の全ての方に一回100円というわかりやすく、安価な料金で運行しているため、現行のサービスと料金を維持していく。

【つちや】平成30年6月議会で、市長は「コミュニティーバスをはじめとした、路線バスやタクシーを含めた戸田市版シルバーパスの具体化に取り組む」と答弁した。その後の進捗状況は。

【答弁】現在関係機関と話し合いを行っている。

【つちや】両周り運行と、高齢者・障がい者の料金無料は長い間の市民の要望である。市民の意見をよく聞いて、実行して頂きたい。

質問3.敬老祝金の充実を

【つちや】今年の6月議会での答弁では「条例及び規則に定めている事や、事務の煩雑さを除けば特段の不都合はない」とのことだった。規則の見直しをして誕生日月に敬老祝金の贈呈を行うことはできないか。

【答弁】敬老の意を表する目的のため、この考えに基づき今後も9月に実施していく。