12月議会終わる 日本共産党戸田市議団 スポーツセンタープールの使用料値上げに反対
11月22日に開会した12月議会が、12月16日に閉会しました。日本共産党戸田市団は、4人全員が市民要望実現のため一般質問を行うとともに、報告・先議案件を含め提案のあった33議案中、スポーツセンターのプールの使用料を改定する条例案1件に反対し、花井伸子議員が討論を行いました。
「実態を把握し利用率の向上を」
5年間のプール閉館を経て、多くの市民の方々が待ちに待った新温水プールが来年4月からオープンします。その使用料金を市の定める「受益者負担の見直し方針」に基づき改定する条例改正案が提案されました。
これまでの料金は夏季料金、冬季料金の設定があり利用者の多い夏季料金を安く設定し一般・学生130円、児童生徒60円とされ大変喜ばれていました。新料金は年間通して同一料金で、一般は310円値上げし、440円に。児童生徒は180円も値上げし、220円になります。
高齢者が自己の健康維持、増進のために続けていた水中ウォーキング、遊泳が大幅に値上げされてしまったらきっとこれまで同様に続けることはできないこと、また、子ども達も100円でお釣りがきていたものが100円玉2個でも足りなくなります。子育て家庭にとっても大きな負担増です。上げ過ぎと言わざるを得ません。専用料金も、一般・学生は2200円、児童生徒は1100円の値上げです。今後、センターでの教室等の料金負担も値上りするのではないか危惧されるところです。
市は近隣市の類似施設の料金も参考にしたとのことですが、戸田市民が最もよく利用する、近隣の川口市西スポーツセンターは3・11の震災による天井落下以降閉館し、今年の7月にやっと開設しました。25メートルプール4コースでは歩くコース、泳ぐコースと分かれて一般から高齢者が体力に合わせて利用しているそうです。別個に滑り台付きの幼児用プール。水深1メートルの流れるプールや、ウォータースライダー、マウンテンスライダー、ジャグジーも設置されている大変設備の整った温水プールですが、料金は一般280円、中高生180円、小学生以下は110円と格安で、この夏もいっぱいだったそうです。市外料金は2倍だそうですが、今回戸田市が戸田市の新温水プール料金の改定案として示した子ども料金と同額です。民間のこうした遊戯場的施設は入場料が大変高くいつでも気楽に行ける施設ではありませんので大変人気の施設になっています。
委員会の説明の中で、使用料は民業を圧迫しない事も配慮したとの説明もありましたが、公的施設は、それぞれに根拠法令があり、その役割は明確に定められています。
市はこの間、公共料金の見直しについて、戸田市改訂版「受益者負担の見直し方針」に基づき、使用する人としない人との公平性、財政支出の継続性等を理由にしていますが、公共施設の使用料や利用料は、サービス利用の対価(=個人の受益)としての使用料ではなく、施設を利用することで得られる副次的効果を、例えば「社会保障支出の縮減に繋がる 社会全体の受益」として捉え、使用料を見直すといった発想の転換をすべきではないかと考えます。
これまで、高齢者の皆さんが、少しでも病院や介護のお世話にならないようにと、健康増進のために続けてこられた水中ウォーキングや遊泳を、再開したプールでも、これまで同様に通い続けることができるよう、ひいてはその努力が社会保障支出の縮減になり社会全体の利益に繋がるように、公共施設の使用料金や利用料金は、利用者の実態をしっかりと把握し、利用率が向上する事により、市民全体にその恩恵が還元される事を期待して反対しました。