日本共産党戸田市議団 2020年度(令和2年度)戸田市一般会計予算に賛成 国保税率の据え置き、防災・浸水対策や市内事業所への支援強化などを評価
昨年10月からの消費税率10%引き上げにより、日々、厳しさを増す市民のくらしや生業の実態にしっかりと寄り添い、命とくらし守るものになっているかを注視し審査に望み、①国民健康保険税の税率が据え置かれたこと②防災・浸水対策が強化されていること③市内の中小企業支援が強化されていること等を評価し予算に賛成しました。(本田哲市議が、党市議団を代表し討論を行いました。討論の大要は以下の通りです)
【国民健康保険税の税率据え置き】
党市議団は、予算要望書の最重点項目で「これ以上の国民健康保険税の値上げは絶対に行わず、高すぎる国保税は引き下げること」と求めてきました。
2020年度(令和2年度)戸田市一般会計予算からの国民健康保険特別会計予算への繰入額は7億400万円。広域化前と比較すると市の財政負担は10億円も軽減された一方、市民負担は2億5900万円も増えています。市民からは、大幅に引き上げられた国保税に「どうしてこんなに高くなったのか」「国保税を引き下げてほしい」との声が大きく上がっており、国保加入者の負担は限界を超えています。
2020年度(令和2年度)は、税率引き下げとはいかないものの、税率改定による引き上げはなく、繰入金も前年度実績相当額が計上されており、これ以上、引き上げをしないでほしいという市民要望に応えています。
【防災・浸水対策の強化】
気候変動による地球温暖化を起因とした異常気象や自然災害が、いつ起こるか分からない昨今、市民のくらしを守る観点から、防災・浸水対策の強化、地球温暖化への対応が強く求められています。新年度予算における、防災・浸水、地球温暖化対策の事業の積極性を評価しました。
① 台風19号で浸水被害を受けた、喜沢南1丁目、川岸3丁目、本町5丁目、氷川町、笹目南町への浸水対策工事。
② 戸田駅西口付近から山宮橋までの北大通りの地下に整備する雨水貯留施設の実施設計。
③ 健康福祉の杜周辺の浸水被害を軽減するための迂回水路の改修工事。
④ さくら川の浚渫・護岸整備工事。
⑤ 災害時に救護所となる市民医療センターへの災害用医薬品・食料・発電機等備蓄品購入。
⑥ 災害時に避難所となる市内小学校5校の体育館への停電対策としての非常発電機設置工事。
⑦ 台風19号災害の教訓を生かしたハザードブックの見直しと市内一斉水害非難行動訓練の実施。
⑧ 災害時の組織体制の見直しを主とした地域防災計画の見直し。
⑨ 消防職員の増員。
⑩ 猛暑による熱中症から子ども達を守り、災害時の避難場所としての防災機能向上を図るための全中学校の体育館へのエアコン設置工事。また、令和3年度、小学校12校の体育館にエアコンを設置するための設計業務。
【市内事業所支援の強化】
党市議団が長年求めてきた、市内事業所の全数調査が2019年度実施されました。2020年度(令和2年度)は調査結果から分かった『人手不足』という課題の解決に積極的に取り組むとのこと。求人情報雑誌の活用や、すでに一部訪問による聞き取り調査を始めており、2020年度「公的資格取得支援事業費」が市内事業所の要望にあった、より実効性のあるものに用途を改善し実施されます。戸田市は中小の商工業や倉庫等が集積している街であり、中小企業が振興し、地域雇用が創出されれば、街も市民生活もいっそう潤います。融資制度の改善も含め、市内中小企業支援強化に期待するものです。
賛成討論において以下4点について要望しました。
① 新曽小学校の自校式給食調理場・教室増築の設計変更について
今議会で、突然、新曽小学校の自校式給食調理場・教室増築の設計変更が委員会で報告されました。今後、このような大きな変更に関してはしっかりと議会へ事前説明を行なうこと。
② 2020東京オリンピック・パラリンピック関連予算について
2020東京オリンピック・パラリンピックの約1年延期が決定しました。2020年度(令和2年度)予算には、オリンピック関連の予算も多く計上されており、予算執行にあたってはしっかりと精査すること。
③ 第7次行財政改革プラン策定について
公共施設等の安易な民間への移管や廃止などのコスト縮減に偏った行革、受益者負担の見直しによる使用料・手数料等の値上げで新たに市民負担を増やす行革にしないこと。
④ 高齢者施策への大胆な財政支援について
高齢者支援においては、前市長時代に高齢者サービスが連続して削減されてきました。戸田市の豊かな財政力を高齢者施策に対しても大胆に活かすこと。